世界一のエコッカ 第五話
体脂肪も燃やさず、石油を燃やすボクたち
今回も、少し偉そうにいってみよう。
短絡的なモノの考え方を改め、日本の様々な業界が透明性のある横の連携を強め、互いを高め合いながら6%のCO2削減という共通の目標に向けて猪突猛進すれば、子供たちのクレジット・カードにツケずに2012年を迎えることができるはずではないだろうか?
ちなみに日本が排出しているCO2の計算というのは、日本がどれだけの石油や石炭を輸入しているか=その数字から計算されている。それらの化石燃料を燃やしたときに出るCO2は決まっているため、狂いはさほどないらしい。ただ、裏返せば日本が1990年比でマイナス6%を実現するためには、石油と石炭の輸入量をまずは減らせばいいということになる。
これをまず念頭において、毎朝を迎えるのと迎えないのでは、2012年の時点で雲泥の差が出てくるはず。
確かに金融恐慌で世界の景気は 以前に比べ低迷しているとはいえ、いつまでもこの状態が続くわけでもないし、また最近政府が発表した景気対策の中にはエコカーや省エネ電化製品を買うと補助金がどーんとでることが決まった!液晶テレビを買うのは、もう少し待ったほうがトクするぜ....
また、こういうご時世だからこそ消費者マインドもしっかりしている。例えば香港のスーパーではオーストラリア産の牛乳が人気あるし、そもそも香港人・中国人が中国産の食料を信頼していないんだから。どこにいったの毒ミルク。メラミン牛乳、お牛さん。毒ギョーザby Mr.メタビドホス。「いいものを買う」という考え。そう、多少値段が張ってもいいや、と考える傾向が世界中に広がっているようだ。
それは環境技術商品においても同じメンタリティが働く。燃費が優れるTOYOTAプリウスなどは、依然世界中から需要がある。「いいモノは売れる、いいモノは役に立つ」ということを疑う余地はないだろう。
食品はもちろん、クルマなども安全性と“効率”が売りな時代、2009.
そう、「いいモノ」というのは、今やセーフティ&エコと同義語なんだね。だからこそ、日本が世界一のエコッカになる意味がある。工場廃水を浄化するマシンなど、Made in Japanの様々な環境技術が、これから右肩上がりになるであろう世界中の“エコ・ニーズ”に応えることができれば、貿易立国として日本はさらなる躍進を遂げることができるからだ。
効率化を、今、世界中が追求している。2008年12月に、日本国内のガソリン価格はリッター110円台まで下がってきて、2009年4月現在ではさらに下がってきている。ただ、ダイエット明けのメタボなオヤジと同じで、いつリバウンドするかは誰にもわからない。仮に、そう仮の話だが、もしも2015年に原油が一バレル$200まで高騰したら、正直クルマは棄てるべきだろう。
去年の秋。ぼくはケリー(アメリカ合衆国コネチカット州在住/ NYからクルマで一時間半の街)という名の友達から次のようなメールを受け取った。
「おかげさまで8月は一ガロン$4.11だったのが、最近になってようやく$2.65まで落ちたわ」
「超クルマ社会のアメリカだから、それはグッドニュース...rite baby?」
「でもね、3,4 年前まではうちの州では一ガロン$1.15だったのよ!」
ほ、ほわっちゅ?
まいがっ、これは恐るべき数字ではないか!
だって一ガロンは、3.78リットルだから計算すると一リットルせいぜい三十円前後....Oh my gasoline………安い、安すぎる。これでは、アメリカ人がガソリン中毒になるのもわからないではない。ケリーの言う2008年10月末の時点で一ガロン$2.65だとしても、まだリッター約70円にすぎない。
原油相場は、2008年7月の1バレル$147台をピークに、12月後半にはなんと$30台まで大下落。しかしとはいえ、中国やインドら新興国の原油需要が今後さらに増えることは明らかなわけだから、その価格が再び上昇していくことは開幕ダッシュに成功した楽天イーグルズが優勝する可能性より、1500倍以上高いだろう。
今年の夏には、三菱が電気自動車を一般市場に投入する。
ハイブリッドなど燃費のいいエコカーの需要も、今後も上昇していくものと思われる。消費者は賢い。本能的にわかっているのである!
日本が産油国でなくてよかった
温暖化問題は、国家間におけるある種の“戦争”である。
技術開発、という意味における。
前の戦争で日本が負けた理由の一つに、米英による対日石油禁輸措置があった。アメリカは日中戦争不干渉を表面上は装いながら、背後ではしっかり中国の国民党軍(蒋介石)に昆明など「援蒋ルート」を通じて燃料や武器を大量に供給し続けていた。ぼくは一年半ほど前、昆明の空港に降り立ったが、「ああ、かつてアメリカ人パイロットたちはここで水っぽいアメリカンコーヒーをちびちび飲んでいたのか。。。。日本を叩くために。。。」 と思ったものだ。
即ち、日中戦争というのはアメリカが日本と中国を戦わせて双方(特に日本)を弱体化させることに成功したバトルだった。言い換えれば、日本は真珠湾よりも 遙か前にアメリカの掌で踊らさせられていたわけであり、それはまた国際政治の弱肉強食さ、したたかさおよびダブルスタンダード(二枚舌)が今も昔も変わらないということに他ならない。Curious Georgeならぬ”Texas George”ことブッシュ前大統領が「日本は大事な同盟国だ」と繰り返しながら、最近ではスリム化してしまった将軍様率いる北朝鮮をテロ指定国家のリストから外したことがそれを雄弁に 物語っている。
すなわち、やはりこの二十一世紀、我々が自らの足で直立歩行するための「パワー」を身につけなければならないということをこうした事実は示唆している。それは先見性ある国家ビジョ ン、それを遂行するリーダーシップ、軍事力、外交力であると同時に、本著で繰り返し主張しているエコ「力」=経済力でもある。そうしないことには、横田め ぐみさんが日比谷公園を散歩できる日は永遠にやってこないし、仮に読者のあなたが今年の夏に日本海で泳ぎに行って鬼畜国家に拉致されても、二度と山手線に乗ることはできない だろう。
話を戻そう。あの時、アメリカに禁輸措置を取られ石油が底をついた日本は、東南アジアの油田を求め戦域を拡大。わずか九日間でオランダ軍を追い出し、イン ドネシアを占領したものの、戦争の「終わらせ方」をまったく用意していなかった。日露戦争の時の大山大将や児玉総参謀長のように、いかに講和に持ち込むか という戦略さえ考えていなかった。愚劣としか言いようがない。さらに暗号が米軍に解読されているのに、それをまったく疑おうとしない無知。油断ぶり。よく 専門家たちは「結局は日米間の圧倒的な物量の差で負けた」、と諦め顔で言うが、太平洋戦争の「関ヶ原」だったミッドウエー開戦時(1942/6/5) 、日本海軍は「正式空母4を含む空母8、世界最大の大和(反町隆史主演映画)を含む戦艦11、重巡14、軽巡7、駆逐350隻、飛行機1000機、将兵10万」と世界最強だったのに対し、アメリカ海軍は正式空母3、重巡7、軽巡1、駆逐17、戦艦はゼロに過ぎなかったのだ!…にもかかわらず、上級指揮官がその優位を活かす力をまったく持っていなかった。勝機を的確に捉え、戦力を分散させず戦略的に戦っていれば、少なくとも優勢に太平洋での戦いを進め早めにアメリカ側と講和を結べていた可能性も否定できない。
しかしながら、当時戦争を遂行した大本営には、作戦を組み立てる能力がそもそもなかった。よってその無能な司令官たちによって結果的に300万もの日本人が死んでしまったのである。
つまり、何を言いたいのかと言うとこれは裏返せば地球温暖化問題においても「たとえポテンシャルを持っていても、リーダーシップが間違えば国を誤る」ということである。
結局、石油不足も重なり、負けた。
しかし二十一世紀現在、日本が産油国でなくてよかった、とぼくは考えている!
なぜならばもし日本が産油国だったら、たとえばSONY Walkman もTOYOTA Priusも日本から生まれることはなかっただろうから。仮に長野の松代大本営跡地で、戦後油田が発見されていたら日本人は汗と血潮を垂らして技術開発に取り組むことなどしなかったにちがいない。それどころか、毎日新宿歌舞伎町でパチンコばかりして、北朝鮮にパチンコマネーを年間三十兆円垂れ流して、スリム化した将軍様がその資本をもとにノドン・テポドン・マンギョンボン。日本人のマネーで日本に向け発射されるミサイル.......って何の「マネー?!」(真似)
いや、画家はやっぱモネ(誰か、stop me...)
どうであれ、日本が産油国だったら「高度経済成長」という言葉も日本史の教科書に記されてなかったかもしれない。
今の産油国を見ればわかるとおり、彼らはあぐらをかいて鼻をほじっているだけで地下からお金が次から次へと噴出してくるのだから。当然労働意欲は削がれるだろうし、知恵を絞りに絞って世界最先端の技術に取り組もうなどという気持ちにさえならないはずだもの。ベトナムなど東南アジアに行くと、真昼間から野郎諸君は堂々と道端で昼ねをしている。どこをみても働き者は女性である。寝ててもバナナができちゃう国の不幸が、ここにある。
最近、ぼくの第二の故郷であるタイではタクシン派によるデモがあったけど、あのエネルギーを技術開発などに使えたらタイの経済成長率はモンスター級になるにちがいない。
その意味では、日本は今日の世界第二位の経済大国の地位まで昇りつめることができたのも、我が祖国が産油国でなかったからなのだ!我々 は世界中から資源を集め、日本で組み立てて世界に売って敗戦から立ち上がった。即ち、前の戦争には石油不足で負けたかもしれないが、冷戦は石油不足だったからこ そ勝てたと言えるのだ!
そしてこの戦後六十年で我々の先輩の日本人が築き上げてきた、数々の世界最先端のテクノロジーがこれからの二十一世紀を「Sustainable development= 持続可能な発展」へと導く鍵を握っているとぼくは信じて疑わない。
人類は今、地球の存亡をかけて闘うべき時期にきている。
IPCCの 報告書が「地球温暖化の原因は、九割がたが人間の活動によるものである」と警告するまでもなく、最近ではテレビや新聞、雑誌を見れば北極の氷が溶けてクマ さんが溺れるシーンや、温暖化による海面の上昇で消えゆく島・ツバルの写真などのオンパレードでいかに我々が暮らす場所が「病んでいるか」を知ることがで きる。
温暖化がClimate change , すなわち気候変動を引き起こすことは周知の事実だ。去年の夏も、東京でもそれを実証するかのような現象が実際に起こった。
都内在住の方は、おそらく覚えているだろうが、2008年の夏の後半にはよく突発的な雨が降った。まるでスコールのような感じで、突然空がグレーになり、雨がぱーっと降り、やがて止む。これが数回繰り返される。
ぼくは都内に十年ほど暮らしているが、こうした雨の降り方を夏に経験したことはこれまでなかった。2008年9月、 表参道のロイヤルホストで友人と日替わりランチをガツガツ食い、コーヒーを500杯(おかわり自由)飲み終わって出ようとした瞬間、突然ざーざー降りで出れなくなってしまったのだ!(傘を持っている人は皆無に近かった)誰もがエントラ ンスで立ち往生している光景を見たとき、ぼくは「日本もついに東南アジアのトロピカル・フォレストの領域に組み込まれたにちがいない」と思った。
というのも、ぼくが中学時代に過ごしたバンコクで毎年雨期(モンスーン・シーズン)に経験した雨の降り方と、今年の東京の夏の雨の降り方がそっくりだった からである!仮にぼくの“仮説”が正しいとすれば、それが温暖化による気候変動だと考えてもおかしくないのではないだろうか? Yes, I think I'm right.....(as always!)
今、この地球は温暖化と人口爆発という二つの爆弾を抱えている。
日本は今後少子化が進んでいくが、国連の人口統計によると、2050年の世界人口は92億人になると予想されている。
BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国)を始めとする国を中心に、今後地球上の人間の数が増えるということは、当然エネルギー消費量も増えるということだ。
環境学の世界的権威、レスター・ブラウンは、著書「Plan B 3.0」のなかで、『クルマ中心の使い捨て経済という欧米型の経済モデルを中国がたどっても、地球の限界によって機能しなくなる』、と書いている。現にいま挙げたBRICs四カ国の自動車生産台数だけをみても、2007年度で1582万台になった。
世界を走るクルマの合計台数は、2006年末で9億2100万台をマークしているが、隣国の中国では、今現在、毎日14,000台もの新しいクルマが“参戦”している。そう、つまり二日で28,000台、三日後には42,000台という驚異的なペースで今現在も増えているのだ。
超クルマ社会。超石油依存体質。
これが地球温暖化の元凶なのだ。
ここからハンドルを急転換させない限り、上記のブラウン博士の予言は見事的中してしまうのではないかしら。ああ、漫画チャーリー・ブラウンのような単なるギャグで終わってくれればいいんだけど.....
Royal Dutch Shellの2008年度のレポートでも、「すべてのエネルギーの消費量は、2050年までの間に最低でも倍になる」と報告されている。そしてもちろん、それは同時に排出されるCO2も右肩上がりになっていることを意味する。
みなさん、増えるのは体重だけじゃ....ないんだね。
Tank u, and a good luck to you.